延暦寺、山口組の参拝を拒否

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天台宗総本山の比叡山延暦寺大津市)が指定暴力団山口組(総本部・神戸市)に対し、寺内で安置している歴代組長の位牌(いはい)への参拝を拒否する通知を送っていたことが17日、分かった。延暦寺では平成18年、山口組歴代組長の法要が営まれたことが発覚。今後の法要を拒否する方針を表明しながら、その後も小人数の参拝は受け入れていた。近年、暴力団排除の機運が高まり、ようやく“絶縁”に踏み切った格好だ。
 延暦寺では18年4月、初代〜4代目山口組組長の法要が阿弥陀堂で営まれ、全国の直系組長ら幹部約90人が参列。滋賀県警が前日に中止を要請したが、延暦寺は「慰霊したいという宗教上の心情を拒否できない」として応じなかった。
 警察当局は当時、銃刀法違反罪で服役中だった6代目組長の体制強化や資金集めを狙い、香典名目で数千万円が上納されたとみられると分析。全国7万以上の寺が所属する全日本仏教会(東京都)が昭和51年に暴力団排除を決議していたことから、延暦寺の代表役員ら7人が引責辞任する騒動に発展した。
 延暦寺側は「今後は暴力団の法要は拒否する」と表明し、歴代組長の位牌を非公開の場所に安置して親族のみ参拝を許可する−という条件を設けた。
 翌年8月、組関係者は再び参拝。約1週間前に電話で「位牌に参拝したい」と寺側に連絡があり、数人の男が位牌前で焼香した。延暦寺は親族かどうかの確認はしなかったという。
 このため、現地で参拝を確認した県警の捜査員が男たちの身元を調べた結果、親族ではないことが判明。「上納金が動いている可能性もある」として参拝の拒否を要請したが、延暦寺は小人数などを理由に「個人としての慰霊なら制限は難しい」として受け入れず、同様の参拝は20〜22年も年1回行われた。
 流れが変わったのは、滋賀県暴力団排除条例(8月施行)が制定された今春。県警からの再三の要請もあり、延暦寺は参拝拒否の方針を決め、6月に「今年から組関係者の参拝を遠慮してほしい」と山口組に通知した。
 7月上旬に組側から「了解した」との連絡を受けた。その後、山口組から参拝の申し入れはなかったという。
 延暦寺は「(問題となった18年の)法要から5年以上かかったが、ようやく宗教的立場と暴力団との線引きができた」としており、今後、位牌の安置場所を移すことも検討する。

 

遅い対応ね。でもしかたないのかしら。

今後はどうなるのかしらね。